会場の様子 |
講演する筒井晴彦さん |
はじめに企画にむけてとりくんできた「わかものアンケート」の中間まとめを報告。「タイムカードがない」という人が36%、「有給休暇がとれる」とこたえた人が28%、「とれない」という人が43%など、まともにルールが守られていない実態が明らかに。「保険の営業をしているが、成績を上げないと基本給が低すぎて食べていけない」「福祉施設で10年間働いているが手取りは18万。身体が持つか不安…」などの、リアルな声も報告されました。
次に、筒井晴彦さん(党本部国民運動委員会)が講演。ILO(国際労働機関)を中心に、ディーセントワーク(人間らしい働き方)という考えが世界の大きな流れになってきていることを紹介し、日本では若い世代が「食べていけないような低賃金の非正規社員か、死ぬまで働かされる正社員か」といった選択できない「選択」が押しつけられ、「自己責任論」が横行していることの異常さを告発しました。
また、アジアやアメリカでも最低賃金を上げる流れが広がっており、ヨーロッパでは欧州議会の文書が「低賃金と低技能を利用して国際競争力を維持することはできない」と明記するなど、人間らしい働き方、生活できる賃金を保障することが世界の流れになってきていることを強調されました。
日本でも、とりわけ東日本大震災以降、人間らしい働き方を守り、とりもどすたたかいが広がってきているとして、被災地のソニー工場閉鎖にたいするたたかいを詳しく紹介。日本共産党の山下よしき参院議員がこの問題を国会質問でとりあげ、政府に「調査する」と答弁させた経過、たたかいのなかで多くの若い労働者が変化して成長していったことを感動的に語りました。
講演の後には、「いい社会をつくるためにどうすればいいのか教えてほしい」といった若者の質問に、筒井さんが丁寧にこたえられました。
企画にむけてとりくんだ宣伝で出会った若い方も参加されるなど、仕事・雇用の問題で多くの若い皆さんと対話をしていけば、もっとつながりを広げていくことができることを実感するとりくみになりました。引き続き、若い世代の皆さんとも力をあわせて「わかものアンケート」にとりくみ、賃上げ、雇用の改善で、景気回復、税収増もはかっていく、日本共産党の提案を、多くの皆さんに届けていきたいと思います。